公開日: 2026年05月22日

最終更新日: 2026年05月22日

八重洲二丁目南地区再開発|東京駅前で進む"人的資本時代"の次世代オフィス開発【2028年度竣工予定】

イメージバース
出典:住友不動産 「八重洲二丁目南特定街区 都市計画(素案)の概要」PDFより

近年、優秀な人材の確保を目的に、企業のDEI(多様性・公平性・包括性)やウェルビーイングへの対応がオフィス選定の判断基準に加わりつつあります。東京駅周辺で今最も注目すべき再開発の一つが、住友不動産による「八重洲二丁目南特定街区」です。高さ約230m・地上39階という圧倒的なスケールでありながら、パラスポーツ振興拠点・ユニバーサルデザイン・地下ネットワーク拡張という独自の都市機能を備えた本プロジェクトは、「多様性を都市機能として実装する」新しいタイプの再開発として注目されています。

東京駅八重洲口から南へ徒歩約10分、外堀通りと鍛冶橋通りが交差する鍛冶橋交差点に面した立地に、2028年度の竣工を目指して計画が進行中です。Torch Tower八重洲二丁目中地区TOFROM YAESU TOWERなど大規模供給が連続する東京駅東側エリアにあって、本計画は「企業文化と親和性があるか」という新たな観点からも評価されるプロジェクトと言えるかもしれません。

プロジェクト概要

位置図
出典:住友不動産 「八重洲二丁目南特定街区 都市計画(素案)の概要」PDFより

プロジェクトについて

本プロジェクトは住友不動産が建築主として推進する特定街区事業です。2023年4月に国家戦略特別区域会議の東京都都市再生分科会で計画概要が発表され、工期は2023年度から2028年度が予定されています。既存建物の解体は2022年6月から段階的に進められており、2025年12月からは大成建設による地下軀体解体工事が2027年11月まで予定されています。現在も解体工事が進行中であり、新築本体工事の着工・竣工時期については今後の工程により変動する可能性があります。

物件概要

項目 詳細
計画名称 八重洲二丁目南特定街区
所在地 東京都中央区八重洲二丁目
規模 地上39階・地下3階
建物高さ 約230m
延床面積 約135,200㎡
主要用途 オフィス・ホテル・店舗・パラスポーツ交流施設・バスターミナル・多目的スペース等
建築主 住友不動産
解体着手 2022年6月10日(既存建物解体)
竣工予定 2028年度(工程により変動の可能性あり)

交通アクセス

駅からのアクセス

外堀通りと鍛冶橋通りの交差点に面した計画地は、JR東京駅八重洲口から南へ徒歩約10分の立地です。東京駅から京橋・銀座方面へのアクセスも良好で、複数路線を利用できるエリアです。

  1. JR各線「東京」駅 八重洲口 徒歩約10分
  2. 東京メトロ有楽町線「銀座一丁目」駅 徒歩約4分
  3. 東京メトロ銀座線「京橋」駅 徒歩約5分
  4. 東京メトロ銀座線「銀座」駅 徒歩約8分
  5. 都営浅草線「宝町」駅 徒歩約5分

地下歩行者ネットワークの拡張

歩行者動線図
出典:住友不動産 「八重洲二丁目南特定街区 都市計画(素案)の概要」PDFより

地下1階では、北側の八重洲二丁目中地区東京スクエアガーデンと接続する地下通路が整備される予定です。東京ミッドタウン八重洲TOFROM YAESU TOWERを経由して東京駅方面へとつながる地下ネットワークが完成することで、JR東京駅・東京メトロ京橋駅・八重洲地下街方面へのアクセス性が大幅に向上します。将来的には再開発区域南側への地下通路延伸も想定されており、東京駅〜京橋駅間の地下ネットワークが一層強化されます。

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東京駅・八重洲エリアのオフィス情報はこちらから確認できます。
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フロア構成

断面図イメージ
出典:住友不動産 「八重洲二丁目南特定街区 都市計画(素案)の概要」PDFより

フロア 用途・概要
中高層部 オフィスフロア。(詳細スペックは公開情報が確定次第更新予定)
低層部 ホテル(ユニバーサル客室を多数設置・客室の約1割がユニバーサル対応)。店舗・多目的スペース。パラスポーツ関係団体専用バス発着場。
地下1階 パラスポーツ交流施設・情報発信スペース。地下通路(東京駅方面・東京スクエアガーデン方面)との接続。
地下2〜3階 バスターミナル東京八重洲 第三期(7バース・2029年度開設予定)。羽田・成田空港への高速バスが集約。

次世代ワークプレイスを支えるオフィス性能

東京駅東側エリアにおける大規模オフィス供給

延床面積約135,200㎡というスケールは、東京駅周辺の再開発の中でも大規模な部類です。オフィスを主体とした構成で、本社機能の統合・拠点集約を検討する大企業の移転ニーズに対応できる規模感と言えそうです。オフィス部分の基準階面積・天井高などの詳細スペックは公開情報が確定次第、随時更新予定です。

「多様性を都市機能として実装する」独自のコンセプト

地下1階平面図
出典:住友不動産 「八重洲二丁目南特定街区 都市計画(素案)の概要」PDFより

本プロジェクトの最大の差別化ポイントは、パラスポーツ振興機能を都市開発の中心に据えている点です。地下1階のパラスポーツ交流施設・情報発信スペース、ホテル客室の約1割をユニバーサル対応とする設計、パラスポーツ関係団体専用バス発着場の整備など、DEI・ESG・人的資本経営を重視する企業にとって親和性が高い環境が整備されます。「企業が入居するビルそのものが社会的メッセージになる」という観点で、採用ブランディングにも寄与するのではないでしょうか。

近年は、オフィスそのものを「採用ブランディング」の一部として位置づける企業も増えています。
採用競争力を高めるオフィス戦略についてはこちら。

→ 採用強化のためのオフィス移転とは

付帯施設がもたらす付加価値

パラスポーツ交流施設と情報発信スペース

地下1階多目的スペースと地下広場の活用イメージ
出典:住友不動産 「八重洲二丁目南特定街区 都市計画(素案)の概要」PDFより

地下1階に整備されるパラスポーツ交流施設は、東京2020パラリンピックのレガシーとして位置づけられた「アフターパラリンピックの拠点」です。スポーツと都市機能を融合したこの施設は、周辺企業のワーカーも活用できる交流拠点として機能します。DEIや共生型社会への取り組みをビジネス上の価値として発信したい企業にとって、近接地にこうした施設があることは意義深いのではないでしょうか。

ユニバーサルデザインを徹底したホテル


客室イメージ
浴室イメージ
トイレイメージ

出典:住友不動産 「八重洲二丁目南特定街区 都市計画(素案)の概要」PDFより

低層部のホテルは客室の約1割をユニバーサル客室として計画しており、車いす利用者がホテルや交流施設へ安全かつスムーズに移動できる動線設計が導入されます。専用バス発着場との連携により、パラスポーツ関係団体の受け入れ環境としても機能します。単なるバリアフリー対応を超えた「誰もが利用しやすい都市環境の再設計」として注目に値します。

近年は、ユニバーサルデザインやウェルビーイングを重視した“働きやすいオフィス環境”への注目も高まっています。
ABWやウェルビーイング型オフィスの考え方についてはこちら。

→ ABW・ウェルビーイングオフィスとは


バスターミナル東京八重洲 第三期(7バース)

地下2〜3階にはバスターミナル東京八重洲の第三期として7バースが2029年度に開設予定です。東京ミッドタウン八重洲(第一期・6バース)・TOFROM YAESU TOWER(第二期・7バース)と合わせて合計20バースが地下で接続される計画で、羽田・成田空港への高速バスが集約されます。空港アクセスの利便性は、国際展開を進める企業や出張の多い業種にとって大きなメリットです。

万が一に備えるBCP性能

地下ネットワークと防災対応

地下通路の整備により、東京駅〜京橋駅間が地下でつながる歩行者ネットワークが完成します。大規模災害時においても、地下ネットワークを通じた避難・移動経路の確保が期待されます。雨天時の移動負荷軽減・複数拠点間の移動効率・BCP観点での回遊性を重視する大企業のニーズに応える環境となりそうです。詳細なBCP仕様については公開情報が確定次第、随時更新予定です。

周辺環境・将来性

出典:住友不動産 「八重洲二丁目南特定街区 都市計画(素案)の概要」PDFより

計画地が面する外堀通り沿いには、竣工後に200m超の超高層ビル群が連続することになり、東京駅東側のスカイラインを大きく塗り替えます。八重洲・京橋・日本橋を一体で捉えるエリア戦略が求められる時代において、本プロジェクトはその南端を担う存在として中長期的な都市価値向上が見込まれます。

渋谷区の「街並み再生方針」に代表されるように、近年の東京再開発は「単なる高層化」から「都市の多様性をいかに実装するか」へとフォーカスが移りつつあります。本計画のようにパラスポーツ・ユニバーサルデザイン・地下ネットワークを一体的に整備する試みは、今後の都市開発の方向性を先取りするものとして注目されています。

オフィスマーケットへの影響

東京駅周辺ではTorch Tower八重洲二丁目中地区TOFROM YAESU TOWERなど大規模オフィス供給が連続しています。その中で八重洲二丁目南地区は、パラスポーツ支援・ユニバーサルデザイン・多様性配慮型都市設計という独自性を持つ点が特徴です。今後、企業の移転判断では坪単価やスペック比較だけでなく「企業文化と親和性があるか」という観点がより重要になるかもしれません。そうした流れの中で、本計画の独自性は強みとして機能するのではないでしょうか。

同時期に供給される東京駅エリアの大規模オフィスとも比較検討されることをお勧めします。八重洲二丁目中地区・Torch Towerなど、エリアを横断した選択肢を把握したい方はこちら。

→ 東京駅エリアの再開発オフィス特集を見る

どのような企業に適しているか

DEI・ESG・人的資本経営を経営課題の中心に据える上場企業・外資系企業
ユニバーサルデザインや多様性への取り組みを企業ブランディングに活かしたい企業
東京駅前立地で本社機能を統合・集約したい大企業
空港アクセス・全国拠点統括を重視する企業(バスターミナル20バース集約)
地下ネットワーク直結による雨天時・BCP対応を評価する企業

比較検討したい「八重洲・日本橋・東京駅前」エリア情報

八重洲二丁目南地区再開発を軸に、貴社のニーズに合わせた周辺エリアの選択肢も豊富です。

エリア 特徴・メリット おすすめの企業タイプ
八重洲・東京駅前 東京駅直結。新幹線・全国アクセス。大規模オフィス供給が連続。バスターミナル集約 全国拠点統括・グローバル展開・大規模本社統合
日本橋 3路線直結。伝統と信頼の街。川沿い再開発が進行中 金融・コンサル系。対外的な信用を重視する企業
大手町・丸の内 地下鉄5路線が交差。日本最高峰のブランド力。高品質な都市空間 採用ブランディング・企業イメージを最優先する企業

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建築状況

解体工事のお知らせ
(2026年5月撮影)

解体工事の様子
(2026年5月撮影)

2026年5月時点では、既存建物の地下軀体解体工事(大成建設、2025年12月〜2027年11月末)が進行中です。建築中の写真・進捗情報を随時掲載予定です。

まとめ

八重洲二丁目南地区再開発は、高さ約230mの超高層オフィス開発でありながら、パラスポーツ振興・ユニバーサルデザイン・地下ネットワーク拡張という独自性を持つ「多様性を都市機能として実装する」新しいタイプのプロジェクトです。DEI・ESG・人的資本経営を重視する企業にとって、単なるスペック比較を超えた移転先の選択肢となりえます。

2028年度の竣工を目指して計画が進行中であり、工程により変動の可能性はありますが、移転を検討する企業にとっては早期からの動向把握と情報収集をお勧めします。

Members編集メンバー
熊谷 敏幸
熊谷 敏幸次長 / 賃貸オフィス スペシャリスト
宅地建物取引士賃貸不動産経営管理士ファイナンシャルプランナー

賃貸オフィス仲介歴19年。中央区・港区・千代田区・新宿区・渋谷区・江東区など都心エリアを中心に、これまで1,000件以上の賃貸オフィス契約をサポートし幅広い業種のオフィス移転を支援。宅建士・賃貸管理士・FPの資格を活かし、仲介から資金計画まで一貫したサポートが強み。オフィサイトでは都心エリアの市場動向・物件選びに関する記事の執筆・監修を担当。

都心エリア専門賃貸オフィス市場資金計画

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竣工予定・フロア構成・スペックは住友不動産の公開情報および各報道をもとに記載しています。今後の計画変更により内容が変わる場合があります。

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