公開日: 2026年04月14日
最終更新日: 2026年04月14日
オフィスのCO2削減は何から始める?脱炭素対応の進め方と省エネ物件の見極め方

※本記事は賃貸オフィス実務16年・累計1,000件以上の契約実績を持つ専門家が監修しています。
「オフィスのCO2削減・脱炭素対応を進めたいが何から始めればよいか分からない」「取引先・投資家から環境対応を求められている」——そうお感じの経営者・総務・施設管理担当者向けに、賃貸オフィスでできるCO2削減・脱炭素対応の実務を解説します。
オフィスのCO2排出の主な発生源
オフィスにおけるCO2排出の主な発生源は、電力消費(空調・照明・OA機器)です。環境省の資料によれば、業務用建築物のエネルギー消費に占める空調の割合は約50%、照明が約20%を占めるとされています(建物・規模により異なります)。
| 発生源 | 目安の割合 | 削減アプローチ |
|---|---|---|
| 空調 | 約40〜50% | 設定温度の適正化・個別空調への切替・高効率機器の導入 |
| 照明 | 約15〜25% | LED化・人感センサー・調光システムの導入 |
| OA機器・サーバー | 約15〜20% | 省エネ機器への更新・不使用時の電源オフ・クラウド移行 |
| その他(給湯・エレベーター等) | 約10〜20% | 節湯・使用頻度の最適化 |
※割合は建物・業種・規模により大きく異なります。参考値としてご活用ください。
賃貸オフィスでできる省エネ・CO2削減策
環境省・資源エネルギー庁の資料では、業務用建物のエネルギー消費の主な要因として空調・照明・OA機器が挙げられています。以下の対策はこれらを参考に整理しています。
賃貸オフィスでは建物設備に手を加えられる範囲が限られますが、テナント側でできる対策は多くあります。
| 対策 | 具体的な内容 | コスト感 |
|---|---|---|
| LED照明の導入 | 蛍光灯からLEDへの切替。消費電力約40〜60%削減が期待できるケースがある(使用状況・設備条件により異なります)が目安 | 中(B工事確認が必要) |
| 空調設定温度の適正化 | 夏28℃・冬20℃を目安に設定。不使用時間の自動停止 | 低(ルール整備のみ) |
| OA機器の省エネ設定 | PCの省電力モード・プリンターの自動スリープ・複合機のオフ設定 | 低(設定変更のみ) |
| ペーパーレス化 | 印刷枚数の削減・電子署名の活用。製紙・輸送CO2の削減に貢献 | 低〜中 |
| グリーン電力の活用 | 再生可能エネルギー電力メニューへの切替(電力会社との契約変更) | 中(電気料金増加の可能性) |
| テレワーク・出社率の最適化 | 出社日・時間の調整で空調・照明の稼働時間を削減 | 低(制度設計のみ) |
空調については個別空調と中央空調の違い、電気容量については電気容量・アンペア数の確認方法もご参照ください。
物件選びでの脱炭素指標(ZEB・省エネ認証)
内見時に確認したい省エネ・環境性能チェックリスト
- □ 個別空調か中央空調か:個別空調の方がゾーン制御・省エネ管理がしやすい
- □ 照明のLED化状況:LED化済みか・調光センサーがあるかを確認する
- □ BELS・ZEB認証の有無:ビル管理会社に省エネ認証の有無を確認する
- □ 電力契約形態:個別契約か一括受電か(グリーン電力切替の可否に影響)
- □ 共用部の省エネ仕様:エレベーター・共用照明の省エネ対応状況
- □ 窓の断熱性能:二重サッシ・複層ガラス等(空調負荷に影響)
省エネ対応を重視するなら、個別空調・LED化・BELS有無・電力契約形態を内見時に確認すると物件比較がしやすくなります。空調の詳細は個別空調と中央空調の違いもご参照ください。
移転を検討する際は、建物自体の省エネ性能を示す認証・指標も確認することをお勧めします。
| 指標・認証 | 内容 | 確認方法 |
|---|---|---|
| ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル) | 省エネと創エネで年間の一次エネルギー消費量をゼロ以下にすることを目指したビル | 物件情報・ビル管理会社に確認 |
| BELS(建築物省エネルギー性能表示制度) | 建物の省エネ性能を星1〜5で評価する国土交通省の制度 | 物件情報・不動産会社に確認 |
| CASBEE(建築環境総合性能評価) | 環境性能を総合的に評価する日本独自の評価制度 | 物件情報・管理会社に確認 |
| 個別空調の有無 | ゾーンごとの温度管理が可能で省エネ効果が高い | 内見時に確認 |
ESG・SDGsとオフィス環境整備の関係
近年、取引先・金融機関・投資家からCO2削減・環境対応の取り組みを求められるケースが増えています。オフィス環境の整備はESG経営・SDGs貢献の可視化にも活用できます。
- 電力消費量・CO2排出量の見える化:スマートメーターや管理システムで月次データを収集する
- 省エネ目標の設定・報告:前年比○%削減等の目標を設定し、社内・外部に報告する
- グリーンビル認証の活用:ZEB・BELSを取得した物件への移転を環境コミットメントとして対外発信する
よくある質問
賃貸オフィスでCO2削減に最も効果的な対策は何ですか?
ZEBオフィスとは?通常のビルと何が違いますか?
ESG対応としてオフィスの環境整備を進めたい場合、何から始めればよいですか?
グリーン電力への切替はどうすればよいですか?
テレワークの推進はCO2削減に効果がありますか?
省エネ対応と快適なオフィス環境は両立できますか?
オフィスの省エネ対策は何から始めればよいですか?
内装工事と同時にCO2削減対策を進めるメリットは何ですか?
- ① すぐできる施策:空調の適正設定・PC省電力・照明のこまめな消灯(コストゼロで着手可能)
- ② 移転時に確認すべき施策:BELS・ZEB認証の有無・LED化・個別空調・電力契約形態の確認
- ③ 管理会社に確認すべき施策:グリーン電力切替の可否・共用部の省エネ仕様・テナント側の工事制限
📎 参考・出典元
| 情報源 | 資料・根拠 |
|---|---|
| 環境省 | 脱炭素社会の実現に向けた施策(環境省)CO2削減・脱炭素対応の参考として参照 |
| 資源エネルギー庁 | BELS(建築物省エネルギー性能表示制度)省エネ認証制度の参考として参照 |
| オフィサイト仲介実績 | CO2削減・省エネ対応に関する社内調査・実務経験(目安) |





