公開日: 2026年04月09日

最終更新日: 2026年04月09日

オフィスの間仕切り工事|LGS・ガラス・可動タイプの費用と選び方

オフィスの間仕切り工事|LGS・ガラス・可動タイプの費用と選び方
3種類主要な間仕切りタイプ
坪1万〜10万円間仕切り工事の費用相場(目安)
原状回復退去時に影響する重要な工事
📋 この記事を読むとわかること
  • LGS・ガラス・可動パーテーション3種の違いと費用
  • 用途別(会議室・個室・開放オフィス)の最適な選び方
  • B工事・C工事の区分と費用削減のポイント
  • 退去時の原状回復に影響する間仕切りの選択方法
  • 間仕切り工事の発注から完工までの流れ

オフィスのレイアウト変更・会議室の新設・個室の増設に欠かせないのが間仕切り工事です。素材・工法・ビルのルールによって費用が大きく変わります。本記事で最適な間仕切りの選び方を解説します。

宅地建物取引士のコメント

「会議室を作りたいんですが、LGSとアルミパーテどちらがいいですか?」という質問をよく受けます。私がよくお伝えするのは「入居期間を一つの目安にしてください」ということです。一般的に3年以上の入居を想定するならLGS壁で防音を確保、3年未満であれば可動パーテで原状回復コストを抑えるケースが多いです(当社実務経験より。坪数・用途・ビル制約・遮音要求により異なります)。

LGS間仕切り
軽量鉄骨下地
費用目安(坪)
2万〜5万円
防音性◎ 高い
移設✕ 工事必要
原状回復高額になりやすい
工期目安1〜2週間
向いている期間3年以上(目安)
ガラス間仕切り
アルミフレーム+ガラス
費用目安(坪)
3万〜8万円
防音性△ 低め
移設△ 専門業者必要
原状回復中程度
工期目安3日〜1週間
向いている期間2年以上(目安)
可動間仕切り
アルミパーテーション
費用目安(坪)
2万〜4万円
防音性△〜○ 製品による
移設◎ 簡単に移設可
原状回復低め・撤去容易
工期目安1〜3日
向いている期間3年未満(目安)

▲ 一般的な目安。物件・仕様・施工業者により異なります(当社実務経験より)

1. 3種類の間仕切りの比較

タイプ 坪単価目安 遮音性 原状回復 特徴
LGS(軽量鉄骨)壁 坪2万〜5万円 高い 解体工事必要 天井まで完全に仕切る・会議室向き
ガラスパーテーション 坪3万〜8万円 中程度 解体・撤去 採光確保・開放感・デザイン性高い
可動(アルミ)パーテーション 坪2万〜4万円 中程度 比較的容易 レイアウト変更可・原状回復しやすい(セットアップオフィスとの併用も検討を)
ハイパーテーション 坪4万〜10万円 高い 解体工事必要 高品質・天井まで届く・デザイン性高い

2. 用途別の最適な間仕切り選択

会議室・個室(機密性重視)

天井まで届くLGS壁またはハイパーテーションが適しています。防音性を高めるためにドアの遮音等級(T-2以上)と壁の遮音性能を確認してください。

オープンエリアとの仕切り(採光重視)

ガラスパーテーションが適しています。スリガラス・透明・デザインガラスの組み合わせでプライバシーと採光を両立できます。

将来のレイアウト変更が予想される場合

可動パーテーション(アルミパーテーション)が最適です。特殊工具不要で移設・撤去できるため原状回復も容易です。

⚠️ 重要
  • 💡 💡 ポイント 「退去時に原状回復が楽な間仕切りを選ぶ」という視点が重要です。
  • LGS壁は原状回復に解体工事費が発生しますが、可動パーテーションは比較的容易に撤去できます。
  • 入居期間が3年未満であれば、一般的に可動パーテーションで初期費用と原状回復費の両方を抑えやすい傾向があります(当社実務経験より。条件により異なります)。
宅地建物取引士のコメント

間仕切り工事で最も多いトラブルが「防火区画に関わるとは知らずにC工事業者に発注した」です。防火区画を貫通する壁工事をC工事業者が行うと、消防法対応上の問題が生じる可能性があります。「防火区画に影響するかどうか」を消防設備士または建築士に確認してから発注することをお勧めします。仲介会社に相談すれば確認方法をアドバイスできます。

3. 間仕切り工事のB工事・C工事区分

間仕切り工事は防火区画に関わるかどうかでB工事・C工事が変わります。

状況 工事区分 理由
防火区画を変更する間仕切り B工事(必須) 消防・防火法規への適合が必要
防火区画に影響しない間仕切り C工事(自由) テナント自由発注可能
スプリンクラー・感知器の移設が必要 B工事(必須) 防災設備はビル指定業者
💡 回避策
  • 間仕切りを「防火区画に影響しない位置・高さ」で設計することで、C工事として自由に発注できるケースがあります。
  • 設計段階で消防・防火の確認を行い、C工事化できる設計を検討してください。
  • 内装設計事務所と相談すると最適な設計が見つかります。

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4. 間仕切り工事の費用シミュレーション

ケース 工事内容 費用目安
会議室1室新設(20㎡・LGS) 壁・扉・電気・空調 150万〜300万円
役員室1室新設(30㎡・ハイパーテ) 高品質パーテ・ガラス 300万〜600万円
オープンエリアをゾーニング 可動パーテ10m分 50万〜100万円
執務室を2分割(LGS・50㎡) 壁・扉のみ 100万〜200万円

5. 状況別ネクストアクション

間仕切り工事は移転失敗例でも上位に挙がるトラブルの一因です。事前確認を徹底してください。

🎯 あなたの状況別ネクストアクション
会議室を新設したい LGS壁またはハイパーテーションで3社相見積もり。B工事対象かC工事かを事前確認
原状回復コストを抑えたい 可動パーテーションを優先選択。退去時の撤去費用も含めた総コストで比較
採光を確保しながら仕切りたい ガラスパーテーションをC工事として発注。防火区画に影響しない設計で進める
B工事か否か判断したい オフィサイトに相談。物件ごとのB工事範囲を管理会社に確認して回答

6. まとめ

間仕切り工事は目的・予算・原状回復の観点を総合して選択することが重要です。B工事・C工事の区分を事前確認し、C工事として自由に発注できる工事は3社相見積もりで費用を最適化してください。

よくある質問(FAQ)

可動パーテーションは退去時に撤去が楽ですか?

はい、可動パーテーション(アルミパーテーション)は特殊工具なしで撤去できるため、原状回復が比較的容易です。LGS壁は解体工事が必要で、解体費用が設置費用と同等程度かかります。短期入居(3年未満目安)には可動パーテーションが原状回復コスト管理の観点で有利なケースが多いです(当社実務経験より)。

ガラスパーテーションは防音性が低いですか?

標準的なガラスパーテーション(5mm単板ガラス)の遮音性能はD-30〜35程度で、会話の内容が漏れるレベルです。機密性が必要な会議室には、遮音合わせガラスや二重ガラス(D-40〜45)の使用を推奨します。防音性と採光を両立させるには、ガラスの種類を性能で選ぶことが重要です。

間仕切り工事の工期はどのくらいですか?

可動パーテーションは1部屋あたり1〜2日、LGS壁は2〜5日、ガラスパーテーションは2〜4日が目安です。電気・空調工事を伴う場合はさらに1〜3日追加となります。週末工事に対応している業者もあるため、業務への影響を最小化するスケジュールを業者と相談してください。

既存の間仕切りを移設することはできますか?

可動パーテーションは移設が可能です。LGS壁は解体して別の場所に再設置することもできますが、解体費+再設置費がかかります。移設コストと新規設置コストを比較して判断してください。

防火区画とは何ですか?間仕切り工事との関係は?

防火区画とは、建築基準法に基づき火災の延焼を防ぐために建物内を区画する仕組みです。間仕切り工事で防火区画を貫通・変更する場合、防火扉・防火ダンパー・スプリンクラーの移設が必要になることがあります。この場合はB工事(ビル指定業者工事)となり、費用が割高になるケースがあります。事前に建築士や消防設備士、または仲介会社経由で確認することをお勧めします(当社実務経験より)。

B工事かどうかは誰に確認すればよいですか?

ビルの管理会社または仲介会社に確認するのが最初のステップです。ビルごとに「B工事の範囲と指定業者リスト」が定められているため、工事前に書面で確認することが重要です。間仕切り工事がB工事に該当する場合は、指定業者以外の発注が認められないケースがあります。B工事費用が高額な場合は、範囲の限定交渉も検討できます(当社実務経験より)。

間仕切りを設置すると空調効率は落ちますか?

空調の吹き出し口・還気口の位置によっては、間仕切り設置後に空調効率が落ちるケースがあります。特にLGS壁やガラスパーテーションで空間を完全に分割する場合、新たに空調ダクトの分岐・増設が必要になることがあります。工事前に空調設備の図面を確認し、必要に応じてB工事として空調改修を同時に行うことをお勧めします(当社実務経験より)。

間仕切り工事の前に確認すべきことは?

①B工事・C工事の区分(防火区画への影響有無)、②スプリンクラー・感知器の移設要否、③電気・空調系統の変更要否、④解体後の原状回復方法の確認、の4点が重要です。これらを確認せずに工事を始めると、後から追加費用が発生するリスクがあります。

参考・出典元

本記事の法律・制度・費用に関する記載は、下記の官公庁・行政機関等の公式情報を参考・根拠としています。

情報源資料・ページ名 / 参照内容
e-Gov 法令検索(総務省)建築基準法(防火区画・内装制限)間仕切り工事に関わる防火区画規制の法的根拠
消防庁消防法(防火設備・スプリンクラー移設基準)間仕切り工事に伴う消防設備移設の義務の根拠
国土交通省原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(内装工事の原状回復)間仕切り工事後の退去時原状回復の考え方

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