公開日: 2026年04月05日

最終更新日: 2026年04月05日

中小企業・10〜30名規模のオフィス移転完全ガイド|費用・エリア・物件タイプの選び方

中小企業・10〜30名規模のオフィス移転完全ガイド|費用・エリア・物件タイプの選び方
30〜60坪10〜30名の適正面積目安
300万〜1,500万円規模別移転費用の目安
6〜9ヶ月前移転準備の最適開始時期
📋 この記事を読むとわかること
  • 10〜30名規模に最適なオフィス面積(坪数)の計算方法
  • 規模別移転費用シミュレーション(初期費用・月次コスト)
  • 中小企業が選ぶべきエリアと物件タイプのガイド
  • スタートアップ・中小企業特有の審査対策
  • 移転成功のための6〜12ヶ月タイムライン

「社員が10名を超えてきた」「20名になってオフィスが手狭になった」——中小企業の移転相談で最も多いのがこのフェーズです。大企業のような移転専任チームもなく、総務担当者1〜2人で移転全体を回さなければならない中小企業のために、このガイドを作成しました。費用・エリア・物件タイプ・スケジュールを一括解説します。

宅地建物取引士のコメント

「今15名なので45坪で十分です」というお客様に必ず聞くのが「2年後は何名の予定ですか?」という質問です。成長中の企業が採用計画を見落として狭い物件を選んでしまうと、また2年後に移転することになり、移転コストが2倍かかります。面積は現在の人数ではなく3年後の計画で選んでください。

1. 10〜30名規模に必要なオフィス面積の計算

適正面積の基本式は「1人あたり3〜4坪(執務スペース+会議室+共用部含む)」です。ただしフリーアドレスや在宅併用の場合は1〜2坪まで削減できます。

人数 一般的なレイアウト フリーアドレス・在宅併用
10名 30〜40坪 15〜25坪
15名 45〜60坪 22〜35坪
20名 60〜80坪 30〜45坪
25名 75〜100坪 37〜55坪
30名 90〜120坪 45〜65坪
💡 ポイント
  • 適正面積は「現在の人数」ではなく「2〜3年後の人数」で計算してください。
  • 増員のたびに移転するのは費用・生産性の両面で非効率です。
  • 採用計画を基に「現在+30%増」の面積を最低ラインとして設定することを推奨します。
人数・坪数別 移転初期費用シミュレーション(目安) 人数 坪数目安 最小ケース(目安) 標準ケース(目安) 推奨物件タイプ 10名 20〜30坪 150万〜350万円 300万〜600万円 セットアップ・居抜き 20名 40〜60坪 300万〜600万円 600万〜1,200万円 セットアップ・一般賃貸 30名 60〜90坪 500万〜900万円 900万〜1,800万円 一般賃貸・フロア借り ▲ 一般的な目安。保証金月数・内装仕様・エリアにより大きく変動します(当社実務経験より)。 最小ケース=セットアップ物件・保証金6ヶ月。標準ケース=スケルトン・内装工事込み・保証金12ヶ月。
▲ 人数・坪数別 移転初期費用シミュレーション(目安)

2. 規模別移転費用シミュレーション

項目 10名(30坪) 20名(60坪) 30名(90坪)
敷金(6ヶ月分) 約270万円 約540万円 約810万円
礼金・仲介手数料 約90万円 約180万円 約270万円
内装工事費 約150〜300万円 約300〜600万円 約450〜900万円
引越し費用 約30〜60万円 約60〜120万円 約90〜180万円
IT・通信費 約20〜50万円 約40〜100万円 約60〜150万円
初期費用合計(目安) 約560〜770万円 約1,120〜1,540万円 約1,680〜2,310万円
💡 ポイント
  • 💡 💡 コスト削減ポイント セットアップオフィスオフィス(内装・家具付き)を選ぶと内装工事費がゼロになります。
  • 10名規模でセットアップを選んだ場合、初期費用を通常の50〜60%に抑えられます。

3. 中小企業が選ぶべきエリアの考え方

エリア選択の3つの基準

中小企業のエリア選択は「①採用力」「②コスト」「③アクセス」の3軸でバランスを取ることが重要です。

エリア 賃料水準 採用力 おすすめの業種
渋谷恵比寿・代官山 IT・クリエイティブ系に強い IT・デザイン・スタートアップ
新宿西新宿 中〜高 幅広い採用層にアクセス 広告・メディア・専門職
池袋・豊島区 首都圏北部からのアクセス◎ 教育・小売・一般事務
品川五反田 コスパ◎採用力もある IT・物流・バックオフィス
秋葉原神田 中〜低 エンジニア採用に強い IT・ゲーム・エンジニア系
浜松町・芝 港区ブランド×コスパ両立 外資系・コンサル・士業

4. 物件タイプ別:中小企業に向いているのはどれか

物件タイプ 初期費用 月次コスト おすすめシーン
通常賃貸オフィス 高(内装工事必要) 低(賃料のみ) 3年以上の長期入居を予定
セットアップオフィス 低(内装不要) 中(賃料やや高め) 素早く入居したい・コスト抑制
居抜きオフィス 低〜中(既存内装活用) 前テナントの内装が合えば最適
レンタルオフィス 最低(初期ほぼゼロ) 高(月額利用料) 5名以下・短期利用
宅地建物取引士のコメント

「設立2年目で審査が不安」というお客様を多数サポートしてきました。大切なのは書類の内容よりも「誠実さと準備の丁寧さ」が伝わることです。決算書だけでなく、事業内容・主要取引先・今後の計画を分かりやすくまとめた補足資料を添付すると、審査官に好印象を与えることができます。仲介会社を通じてオーナー側の懸念点を事前に把握するのも有効です。

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5. 中小企業特有の審査対策

中小企業・設立間もない企業は、大企業と比較して入居審査のハードルが高くなりがちです。以下の対策を事前に準備してください。

  • 直近3期分の決算書(税務署受付印付き)を準備

  • 自己資本比率・債務超過がある場合は補足説明資料を用意

  • 銀行残高証明書で財務健全性をアピール

  • 代表者の個人保証提供の準備(求められるケースあり)

  • 信頼できる保証会社の利用を検討

  • 主要取引先・売上規模・事業内容を分かりやすくまとめた会社概要を用意

6. 移転成功のための9ヶ月タイムライン

時期 主なアクション
移転9〜6ヶ月前 移転目的・予算・エリア・坪数の決定。仲介会社への相談開始
移転6〜4ヶ月前 物件の候補絞り込み・内見・入居申込み。現オフィスの解約予告
移転4〜3ヶ月前 審査通過・契約締結。内装業者・引越し業者の選定
移転3〜2ヶ月前 内装工事・IT環境整備。通信回線申込み(早めに!)
移転2〜1ヶ月前 什器購入・社員への移転告知。各種住所変更手続き開始
移転1ヶ月前〜当日 最終確認・荷物梱包・引越し実施
移転後1ヶ月以内 行政手続き完了・銀行等住所変更・新オフィス環境の定着

7. 状況別ネクストアクション

🎯 あなたの状況別ネクストアクション
社員10〜15名で初めての移転 まず「2年後の人数×3坪」で必要面積を試算。セットアップ物件を優先的に内見
20〜30名規模でコスト重視 五反田・秋葉原・浜松町エリアのBクラスビルが費用対効果の高い選択肢。オフィサイトに相談
審査が通るか不安 決算書・銀行残高証明を準備し、保証会社利用を前提に仲介会社に相談
何から始めればいいかわからない まずオフィサイトに無料相談。予算・人数・移転時期を伝えるだけで物件提案・費用試算が可能

8. まとめ

中小企業・10〜30名規模のオフィス移転は、大企業と比べて少人数で全体を管理する必要がある分、計画と優先順位が重要です。「面積→エリア→物件タイプ→コスト試算→審査準備→スケジュール」の順番で検討を進め、移転の6〜9ヶ月前から動き出すことが成功の鍵です。オフィサイトでは中小企業の移転を豊富な実績でサポートしています。

よくある質問(FAQ)

10名規模のオフィスに必要な坪数はいくらですか?

一般的なレイアウト(固定席+会議室)で30〜40坪、フリーアドレス・在宅併用であれば15〜25坪が目安です。ただし2〜3年後の採用計画も考慮して「現在の人数×3坪+30%の余裕」で計算することを推奨します。面積が足りなくなってからの再移転は費用・生産性の両面で非効率です。

中小企業の移転審査が通りにくい理由は?

財務実績が少ない・決算書の赤字・設立間もないなどの要因でオーナーが信用リスクを懸念するためです。対策として、決算書(税務署受付印付き)・銀行残高証明・主要取引先リスト・事業計画書を準備し、信頼できる保証会社の利用を前提に申込みを進めることで通過率が大幅に上がります。

中小企業はセットアップオフィスと通常オフィスどちらが良いですか?

入居スピードとコスト削減を優先するなら、内装工事費が不要なセットアップオフィスが有利です。3年以上の入居を計画しており自社ブランドの内装にこだわりたい場合は通常オフィスを選ぶと長期的にコスト効率が高くなります。初期費用の50〜60%削減効果があるセットアップは10〜30名規模の中小企業に人気の選択肢です。

移転の準備は何ヶ月前から始めるべきですか?

理想は9〜12ヶ月前です。現オフィスの解約予告期間(通常6ヶ月)に加え、物件探し・内見・審査・契約・内装工事・IT整備に最低3〜4ヶ月必要です。急いで動くと希望条件を妥協するリスクがあります。余裕を持って動くほど交渉力も高まります。

中小企業向けの移転費用を抑えるコツは?

①セットアップ・居抜き物件を活用(内装工事費ゼロ)、②5〜7月の閑散期に移転(引越し費20〜30%削減)、③フリーレント交渉(10〜20名規模で100万〜300万円の削減効果)、④IT機器のクラウド化で初期費用削減、の4点が特に効果的です。

参考・出典元

本記事の法律・制度・費用に関する記載は、下記の官公庁・行政機関等の公式情報を参考・根拠としています。

情報源資料・ページ名 / 参照内容
中小企業庁中小企業向け支援施策(オフィス移転・設備投資支援)中小企業の移転・設備投資に活用できる支援制度
国土交通省不動産業統計集(中小規模オフィス市場動向)中小規模オフィスの賃料・空室率の市場動向参考
e-Gov 法令検索(総務省)宅地建物取引業法 第35条(重要事項の説明)中小企業のオフィス賃貸における重要事項説明の根拠
📚 関連記事もあわせてご覧ください
▶ 賃貸オフィスの契約の流れ完全ガイド|申込みから入居まで全手順 ▶ 賃料・フリーレント・敷金を有利に交渉する方法 ▶ 賃貸オフィスの解約予告期間とは|早期解約・違約金・スケジュール管理

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