公開日: 2026年04月14日
最終更新日: 2026年04月14日
オフィスの照明計画|LED化・調光・作業効率への影響と費用相場
※本記事は賃貸オフィス実務16年・累計1,000件以上の契約実績を持つ専門家が監修しています。
本記事は、オフィスの照明をLED化・刷新したい経営者・総務担当者向けに、照明計画の基本・費用相場・作業効率への影響を解説します。
- オフィス照明の基本(照度・色温度・演色性)
- LED化のメリット・費用相場・工事の進め方
- 調光・調色システムの活用法
- 作業効率・集中力への照明の影響
- 賃貸オフィスでの照明工事の注意点
照明の基本知識(照度・色温度・演色性)
オフィス照明を計画する際に押さえるべき3つの基本指標があります。
| 指標 | 内容 | オフィスの目安 |
|---|---|---|
| 照度(lx・ルクス) | 作業面の明るさ。数値が高いほど明るい | 事務作業:500〜750lx(JIS基準参考) |
| 色温度(K・ケルビン) | 光の色。低いほど暖色・高いほど青白い昼光色 | 執務:5000〜6500K(昼白色〜昼光色)、会議室・ラウンジ:3000〜4000K |
| 演色性(Ra) | 色の見え方の自然さ。100に近いほど自然な色再現 | 一般オフィス:Ra80以上が目安 |
※JIS照度基準(JIS Z 9110)を参考に整理。実際の設計は専門業者に確認してください。
LED化のメリットと費用相場
蛍光灯からLEDへの切り替えは、消費電力削減・メンテナンス費削減・照明品質向上の観点から多くの企業で進んでいます。
| 比較項目 | 蛍光灯 | LED |
|---|---|---|
| 消費電力 | 基準 | 約40〜60%削減(目安) |
| 寿命 | 約6,000〜10,000時間 | 約40,000〜50,000時間(目安) |
| 発熱 | 多い | 少ない(空調負荷軽減効果も) |
| 調光・調色 | 対応しにくい | 調光・調色対応製品が豊富 |
| 初期費用 | 安い | 高め(ただしランニングコストで回収できるケースが多い) |
LED化の費用相場(参考)
| 規模・内容 | 費用目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 器具交換のみ(直管LED) | 1灯あたり3,000〜8,000円程度 | 既存器具を流用する場合 |
| 器具ごと交換 | 1灯あたり1〜3万円程度 | 新しい器具に全交換する場合 |
| 30坪オフィス全体 | 30〜100万円程度 | 規模・仕様・工事範囲により大きく変動 |
※上記はオフィサイト実務経験をもとにした参考目安です。実際の費用は物件・仕様・業者により大きく異なります。必ず複数社から見積もりを取ってください。
ゾーン別の照明設計
| エリア | 推奨照度 | 推奨色温度 | ポイント |
|---|---|---|---|
| 執務デスク | 500〜750lx | 5000〜6500K | 作業効率・集中力を重視。明るめ・昼光色が基本 |
| 会議室 | 500lx程度 | 4000〜5000K | プレゼン・議論に適した明るさ。調光対応が便利 |
| エントランス・受付 | 300〜500lx | 3000〜4000K | 来客の印象を左右する。温かみのある色温度が多い |
| ラウンジ・休憩スペース | 200〜300lx | 2700〜3500K | リラックス効果を重視。暗めで暖色系が基本 |
| 廊下・共用部 | 100〜200lx | 4000〜5000K | 安全確保が主目的。明暗差が大きすぎないよう注意 |
調光・調色システムの活用
調光(明るさ調整)・調色(色温度調整)システムを導入することで、時間帯・用途・社員の好みに応じて照明環境を最適化できます。
- 午前中は明るい昼光色で集中力を高め、午後は少し暖色に切り替えることで疲労感を和らげる活用が可能
- 会議室ではプレゼン時は明るく・ビデオ会議時は顔が映えるよう調整できる
- スマートフォン・PC連動型のシステムは初期費用が高めだが、大規模オフィスでは省エネ効果も大きい
賃貸オフィスでの照明工事の注意点
賃貸オフィスでの照明工事は、B工事(テナント工事・ビル指定業者施工)に該当するケースが多く、費用がテナント負担になります。
| 確認事項 | 内容 |
|---|---|
| B工事の範囲確認 | 照明器具の交換・増設がB工事かC工事か入居前に確認する |
| 原状回復義務 | 退去時に元の照明器具に戻す義務があるか確認する |
| 電気容量の確認 | 照明の増設・変更で電気容量を超えないか確認する |
| ビル指定業者 | B工事はビル指定業者のみ施工可能なケースが多く、費用が割高になることがある |
照明計画で失敗しやすいポイント
オフィス照明の計画・工事でよくある失敗パターンをまとめます。移転・入居のタイミングで事前に把握しておくことで、コスト・品質の両面でリスクを減らせます。
| 失敗パターン | 内容 | 対策 |
|---|---|---|
| 明るさだけで決める | 照度(lx)だけ合わせて色温度を無視し、眼精疲労・集中力低下につながる | 照度と色温度をセットで設計する |
| 会議室と執務室を同じ色温度にする | 会議室にも昼光色を使い、リラックスしにくい空間になる | ゾーン別に色温度を変える(会議室は4000〜5000K) |
| モニター反射を見落とす | 照明の位置・角度がモニターに反射し、目が疲れやすくなる | 照明位置・デスク配置を合わせて設計する |
| B工事確認を後回しにする | ビル指定業者施工が必要なことに気づかず、独自発注で追加費用・やり直しが発生する | 入居前にビル管理会社に工事区分を確認する |
| Web会議時の照明を考慮しない | 逆光・照明不足で顔が暗くなり、オンライン商談・採用面接の印象が悪くなる | カメラ正面からの照明・調光設備を検討する |
物件内見時に確認したい照明設備のチェックポイント
移転先の物件を内見する際、照明の観点で以下を確認しておくと、入居後のコスト・品質の判断がしやすくなります。
- □ 既存照明の種類:蛍光灯・LEDのどちらか(LED済みなら工事不要の可能性)
- □ LED化済みか:未LED化ならLED化工事費を移転コストに含めて試算する
- □ ゾーン切替ができるか:エリアごとに照明のオン・オフが分かれているか
- □ 天井高と器具配置:天井が低いと照明の増設・変更が難しいケースがある
- □ 採光・窓の向き:自然光が入る方向と照明の組み合わせを確認する
- □ 原状回復の条件:照明器具の交換・追加が退去時に原状回復対象かを確認する
よくある質問
オフィスの照明をLED化するとどのくらい電気代が下がりますか?
賃貸オフィスで照明を変えたい場合、どこに相談すればよいですか?
作業効率に影響する照明のポイントは何ですか?
照明計画はいつ検討すればよいですか?
調光・調色システムの費用はどのくらいですか?
オフィス照明は明るければ明るいほど良いですか?
Web会議に向いている照明はありますか?
居抜きオフィスで照明はそのまま使えますか?
照明の種類・ゾーン切替の有無・LED化済みかどうかは、物件ごとに大きく異なります。入居後に気づいてB工事費用が想定外に膨らむケースもあるため、物件選びの段階で照明条件を確認しておくことが重要です。
📎 参考・出典元
| 情報源 | 資料・根拠 |
|---|---|
| 日本産業規格(JIS) | JIS Z 9110 照明基準総則オフィス照度基準の参考として参照 |
| オフィサイト仲介実績 | 照明工事・LED化に関する社内調査・実務経験(目安) |





