【オフィス移転6か月前からのスケジュール!|具体的な事務所移転の流れとポイント解説】

オフィス移転を成功させるためには、計画的な準備が不可欠です。
業務への影響を最小限に抑えつつ、スムーズにプロジェクトを進めるにはどうすればよいか。

本記事では移転のプロの視点から、移転日から「6か月以上前」にまで遡った具体的なスケジュールと、
各段階でクリアすべきタスク、そして2026年の最新トレンドを踏まえた成功の秘訣を徹底的に解説します。
この記事をチェックリストとして活用すれば、複雑な移転プロジェクトも迷うことなく進められるはずです。

新丸の内ビルディング 外観

【オフィス移転6カ月以上前の準備】構想フェーズ:移転の土台を築く

移転の成否は、この「準備期間」の計画で8割が決まると言っても過言ではありません。
特に大規模な移転や、働き方を大きく変革したい場合は、1年以上前から動き出すことが成功の鍵となります。

1. 移転プロジェクトチームの発足


まず、オフィス移転を牽引する専門チームを立ち上げます。総務部門が中心となることが多いですが、経営層、人事、経理、情報システム、そして各事業部門の代表者など、多様なメンバーを巻き込むことが重要です。

プロジェクトチームの発足の目的具体例
多様な視点を取り入れる
各部署からメンバーを選出し、現場の声を吸い上げる体制を構築します。
役割分担の明確化
プロジェクトリーダーを任命し、誰が何に責任を持つのかを明確に定義します。
経営層のコミットメント
移転は経営判断の連続です。迅速な意思決定のため、必ず経営層を巻き込みましょう。

2. 移転目的の明確化とコンセプト策定


次に、「なぜ移転するのか」という根本的な問いを突き詰め、移転の目的を全社で共有します。この目的が、今後のあらゆる意思決定のブレない「軸」となります。


下記のような目的に基づき、「どのようなオフィスを創るのか」というコンセプトを具体化します。
「コミュニケーションが生まれる公園のようなオフィス」「究極の集中環境とリラックス空間を両立したオフィス」など、ワクワクするようなコンセプトを描きましょう。

移転目的の例具体例
事業拡大
人員増加に対応するための面積確保。
コスト最適化
賃料の安いエリアへの移転による固定費削減。
働き方改革の推進
ハイブリッドワークやABW(Activity Based Working)に適した環境の構築。
ブランディング強化
企業イメージを体現するデザイン性の高いオフィスへの移転。
人材獲得・定着
従業員満足度を高め、採用競争力を強化する。
コミュニケーション活性化
部門間の連携を促すレイアウトの実現。



【オフィス移転6カ月前の準備】計画・準備フェーズ:プロジェクトの骨格を作る


この時期は、具体的な計画を立て、移転の根幹となる重要な決定を下すフェーズです。

1. 現オフィスの賃貸借契約書の確認と解約予告


現オフィスの契約内容は、移転スケジュールとコストに直結する最重要項目です。
契約書を隅々まで確認し、特に以下の点に注意してください。

契約内容の確認箇所具体例
解約予告期間
一般的には「6ヶ月前」ですが、契約によっては3ヶ月や12ヶ月の場合もあります。
この期限を逃すと、新旧両方のオフィスに賃料を支払う「二重賃料」が発生する可能性があります。
期間を逆算してオーナーへの解約通知(提出)を忘れずに行うようにしましょう。
※確認後、定められた書式に従い、内容証明郵便などで確実に「解約通知」を提出します。
原状回復の範囲
どこまで元に戻す必要があるのか(内装、設備など)を把握しましょう。
工事の範囲によって費用が大きく変動します。
指定業者の有無
原状回復工事において、ビルオーナーが指定する業者を使わなければならない「B工事」の規定がないか確認します。指定業者の場合、費用が相場より高くなる傾向があります。
明け渡し日
いつまでに完全に退去し、鍵を返却する必要があるかを確認します。

2. 新オフィスの条件設定と市場調査

次に、策定したコンセプトに基づき、新しいオフィスの具体的な条件をリストアップします。

希望条件具体例
エリア
取引先へのアクセス、従業員の通勤利便性、ブランディングなどを考慮。
面積
1人あたりの面積(目安:3〜4坪)×従業員数+会議室・共用部で算出。将来的な人員増も見越しましょう。
賃料予算
敷金・保証金、仲介手数料などの初期費用と、月々の賃料・共益費を試算します。
ビルスペック築年数、耐震基準、セキュリティレベル、空調システム(個別空調かセントラル空調か)、ITインフラ(MDF室の場所、光回線の引き込み状況など)を確認します。
入居可能時期
内装工事の期間を考慮し、希望の移転時期に間に合うかを確認します。

これらの条件を基に、信頼できるオフィス専門の不動産仲介会社に相談し、物件情報の収集を開始します。
複数の候補をリストアップし、比較検討を進めましょう。


3. 移転全体の概算予算とスケジュールの策定

この段階で、移転にかかる全ての費用を洗い出し、概算予算を組みます。
予算超過は最も多い失敗例の一つなので、予備費を20〜30%程度確保しておくことが重要です。

主な費用項目具体例
旧オフィス関連費
原状回復工事費、廃棄物処理費
新オフィス関連費
敷金・保証金、礼金、仲介手数料、前払賃料、火災保険料
新オフィス構築費
設計・デザイン費、内装工事費(A/B/C工事)、インフラ工事費(電気、LAN、電話)、オフィス家具・什器購入費
引越し関連費
引っ越し作業費
その他
各種届出費用、登記変更費用、印刷物(名刺、封筒など)の刷り直し費用、Webサイト修正費、移転挨拶状の作成・郵送費

これらのタスクと費用を時系列に並べ、プロジェクト全体の詳細なマスタースケジュールを作成します。
ガントチャートなどのツールを活用し、各タスクの担当者と期限を明確にしましょう。


【オフィス移転移転5~4ヶ月前の準備】設計・選定フェーズ:新オフィスの姿を具体化する


新オフィスの選定と契約を完了させ、具体的な空間づくりに着手する時期です。



1. 新オフィスの選定と契約


複数の候補物件を内覧し、最終決定を下します。内覧時には、図面だけでは分からない点を重点的にチェックします。

内覧時のチェックポイント
具体例
実測
図面上の寸法と実際の寸法に差異がないか。
動線
エレベーターの数や待ち時間、執務スペースまでのアクセス。
設備
トイレの数や清潔さ、給湯室の使いやすさ。
環境
窓からの採光、眺望、周辺の騒音。
インフラ
コンセントの位置と数、空調の効き具合、携帯電話の電波状況。

物件を決定したら、賃貸借契約を締結します。
契約書の内容は法務担当者も交え、特約事項などを入念に確認しましょう。
同時に、法務局での登記変更や税務署への届出に必要な情報(正確な住所、ビル名など)を整理しておきます。


2. 新オフィスの設計とレイアウト


移転のコンセプトを具体的なレイアウトプランに落とし込みます。デザイン会社や設計施工会社と協力し、ゾーニング(空間の機能ごとの区分け)から進めていきます。


ゾーニング例具体例
執務エリア
集中作業、Web会議、コラボレーションなど、業務内容に合わせた多様な席を用意(フリーアドレス、固定席、集中ブースなど)。
会議エリア
人数や目的に合わせた大小様々な会議室、オープンなミーティングスペース。
共用・リフレッシュエリア
コミュニケーションを誘発するカフェスペース、リラックスできるラウンジ、健康を意識した設備(スタンディングデスクなど)。
セキュリティエリア
役員室、サーバールームなど、高度なセキュリティが求められる空間。

レイアウト図を作成し、従業員の動線や働きやすさをシミュレーションします。この段階で従業員へのアンケートやヒアリングを実施し、現場の意見を反映させることが、移転後の満足度向上に繋がります。

3. 各種業者の選定と発注


移転プロジェクトをサポートしてくれる専門業者を選定します。複数の業者から見積もり(相見積もり)を取り、実績、提案内容、コスト、担当者の対応力などを総合的に比較検討しましょう。

選定が必要な業者一覧
依頼範囲の具体例
設計・内装工事業者
オフィスのデザインと施工を担当。デザイン力、施工実績、プロジェクト管理能力が重要。
引越し業者
法人専門の業者を選ぶとスムーズです。梱包、輸送、搬入だけでなく、IT機器の配線や什器の解体・組立まで対応可能か確認します。
オフィス家具・什器メーカー
新規購入する家具を選定。既存家具の流用やクリーニングも検討し、
コストを最適化します。
ITインフラ構築業者
電話・LAN配線、サーバー移設、ネットワーク構築などを依頼。
セキュリティ要件も伝え、最適なプランを提案してもらいます。
産業廃棄物処理業者
不要になった家具やOA機器を法令に則って適切に処理してくれる業者を選びます。

【オフィス移転3カ月から2カ月前の準備】実行・準備フェーズ:工事と各種手配

いよいよ新オフィスの工事が始まり、移転に向けた具体的な準備が本格化します。

1. 新オフィスの内装・インフラ工事


設計図に基づき、内装工事とインフラ工事がスタートします。プロジェクトチームは、定期的に現場に足を運び、進捗状況を確認します。

工事管理のポイント
具体例
定例会議の実施
施工業者と週次などで定例会議を行い、進捗の共有、課題の確認、仕様の最終決定などを行います。
工事区分の理解
ビル側の工事(B工事)とテナント側の工事(C工事)の責任範囲とスケジュールを正確に把握し、連携を密にします。
変更・追加工事の管理
工事中の仕様変更は、コスト増とスケジュール遅延の主な原因です。
変更が必要な場合は、必ず書面で内容と金額、納期を確認します。


2. オフィス家具・什器・備品の発注


レイアウトプランに基づき、デスク、椅子、キャビネットなどのオフィス家具や、複合機、プロジェクターなどのOA機器を発注します。納期が数ヶ月かかる場合もあるため、早めに手配を進めましょう。

3. 社内への公式通知と情報共有


全従業員に対して、移転に関する情報を正式に通知します。移転は従業員の生活にも影響を与えるため、丁寧で透明性のあるコミュニケーションが不可欠です。

通知・共有すべき情報
具体例
移転の背景と目的
なぜ移転するのかを伝え、共感と協力を促します。
新オフィスの概要
新住所、アクセス、完成イメージ(パース図など)を共有し、期待感を醸成します。
移転スケジュール
移転日、荷造りの開始時期、有給休暇取得の推奨日などを伝えます。
従業員へのお願い
荷造りのルール、不要品処分の方法などをまとめたマニュアルを配布します。

社内イントラネットや専用チャットグループなどを活用し、進捗状況を定期的に発信することで、従業員の不安を和らげることができます。


【オフィス移転1ヶ月前の準備】最終確認フェーズ:漏れなく、確実に

移転まで1ヶ月を切り、最終的な確認と手続きを進める多忙な時期です。

1. 各種届出・手続きの準備と申請


官公庁への届出や、民間サービスへの住所変更手続きなどをリストアップし、計画的に進めます。提出先や期限は多岐にわたるため、チェックリストの活用が必須です。

主な届出先と手続き
具体例
法務局
本店移転登記(移転後2週間以内)
税務署
異動届出書、給与支払事務所等の移転届出書
都道府県税事務所・市町村役場
事業開始等申告書
年金事務所
適用事業所所在地・名称変更届(移転後5日以内)
労働基準監督署
労働保険名称、所在地等変更届(移転後10日以内)
ハローワーク
雇用保険事業主事業所各種変更届(移転後10日以内)
消防署
防火対象物工事等計画届出書(工事開始7日前まで)、防火・防災管理者選任届
警察署
駐車場を使用する場合の車庫証明など
郵便局
転居届(移転の1〜2週間前がおすすめ)
その他金融機関、リース会社、その他取引先

2. 取引先への挨拶状の準備・発送


日頃お世話になっている取引先へ、移転の挨拶状を発送します。移転の1〜2週間前に届くように手配するのが一般的です。Webサイトのニュースリリースや、担当者からのメールでの個別連絡も並行して行いましょう。

3. 荷造りの開始と不要品の最終処分

社内マニュアルに基づき、各部署で荷造りを開始します。共有文書や個人の私物など、ルールを明確にして効率的に進めます。「廃棄」「新オフィスへ移動」などを明記した色分けラベルを使うと、当日の混乱を防げます。

4. 新オフィスの施主検査


工事が完了した新オフィスを、契約者(施主)として検査します。設計図や仕様書通りに仕上がっているか、傷や汚れ、不具合がないかを細かくチェックします。 問題があれば、引渡しまでに修正を依頼します。


【移転当日~移転後】新章スタートフェーズ

いよいよ移転本番。そして、新しいオフィスでの業務開始です。

引っ越し作業

1. 移転当日

当日は、プロジェクトチームが現場に常駐し、全体の指揮を執ります。

当日の流れと役割
具体例
旧オフィスの搬出
引越し業者の作業に立ち会い、搬出漏れがないか最終確認。
新オフィスの搬入
レイアウト図に基づき、什器や段ボールが正しい場所に配置されるよう指示。
インフラ開通確認
電話やインターネット回線が問題なく使用できるか、IT担当者と共にテストします。
旧オフィスの明け渡し
搬出完了後、ビル管理会社と共に室内を確認し、鍵を返却。原状回復工事のスケジュールを最終確認します。


2. 新オフィスでの業務開始初日


新しい環境でスムーズに業務をスタートできるよう、従業員をサポートします。

初日のポイント
具体例
オリエンテーションの実施
新しい設備の利用方法、ゴミ出しのルール、セキュリティルールなどを説明する会を設けます。
トラブル対応
「ネットに繋がらない」「自分の荷物が見つからない」といった初期トラブルに
対応するためのヘルプデスクを設置します。
コミュニケーションの促進
周辺のランチマップを配布したり、簡単なウェルカムイベントを実施したりして、新しい環境に慣れるきっかけを作ります。


3. 移転後の残務処理

移転後も、プロジェクトは終わりではありません。

移転後のタスク
具体例
原状回復工事の完了確認と敷金精算
旧オフィスの工事が契約通りに完了したかを確認し、敷金の返還を受けます。
各種届出の完了
移転後に提出が必要な書類を、期限内に全て提出します。
請求書処理
移転に関わった各業者からの請求書を精査し、支払処理を行います。
効果測定と改善
移転の目的が達成されているか(例:コミュニケーション量の変化、従業員満足度など)をアンケート等で測定し、必要に応じてレイアウトの微調整やルールの見直しを行います。

まとめ:オフィス移転は「働き方を変える絶好のチャンス」

オフィス移転は多くのタスクを伴う複雑なプロジェクトですが、計画的に進めることで企業を次のステージへと押し上げる大きな力となります。

重要なのは移転を単なる「場所の移動」と捉えず、「企業の未来を創る戦略的投資」と位置づけることです。
明確な目的意識を持ち
従業員を巻き込みながら、自社らしい理想のワークプレイスを追求していくプロセスそのものが、組織の結束力を高め新たな企業文化を育むことに繋がるでしょう。

移転に関するご相談や、最適な物件探し、工事の依頼は、実績豊富な専門家を頼ることも成功への近道です。
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